【No.0701-32】ツルーイング・ドレッシングに関するお話10-ドレスストーンによる超砥粒ホイールのツルーイング・ドレッシング (ロータリードレッサー)について-

超砥粒(ダイヤモンド、CBN)ホイールのツルーイング・ドレッシングに用いられる回転型のドレッサーについてその概略を説明します。

a)ブレーキ制御ツルーイング装置による方法
この方法は、右図に示しますように、直径が75~100mmのC系あるいはA系砥石を取り付けたブレーキ制御装置によりツルーイング・ドレッシングを行うものですが、現在はあまり用いられなくなってきています。

図1.ブレーキ制御ツルーイング装置

図1.ブレーキ制御ツルーイング装置

b)駆動型砥石成型法
この方法は、モータで駆動されたA系あるいはC系と石を超砥粒ホイールで研削することにより、ツルーイング・ドレッシングを行うものです。この方法には、図2に示す横型と図3に示す縦型があります。
横型は、主にビトリファイド及びレジンボンドのホイールに、縦型は剛性が高く主にメタルボンドホイールのツルーイング・ドレッシングに用いられます。また、ドレスストーンの種類としては、レジン及びビトリファイドにはPA砥石、メタルボンドにはC又はGC砥石が用いられます。

図2.横型砥石駆動ドレッサー

図2.横型砥石駆動ドレッサー

表1に超砥粒ホイールの粒度に対するドレスストーンの粒度を示しますが、超砥粒ホイールの粒度より2ランクほど粗くし、結合度は少し硬めにします。

表1.超砥粒ホイール粒度とツルーイング用砥石の選定
超砥粒ホイール粒度 ドレスストーン粒度
#80より粗 #46
#100~#200 #60
#230~#325 #80
#400より細 #200

図3.縦型砥石駆動ドレッサー

図3.縦型砥石駆動ドレッサー

レジンボンドホイールの場合には、難削材(ツルーイングブロック)を研削することにより手軽で安価にドレッシング・ツルーイングを行うことが出来ます。

図4は汎用の円筒研削盤に良く用いられる方法で、ドレスストーンをマンドレルとフランジを利用して両センター間に取り付け、その砥石を超砥粒ホイール研削してツルーイング・ドレッシングを行う方法で(アーバ法ー)、ビトリファイドボンドホイールに有効です。レジンボンドの場合には、メタルツルアー・セラミックツルアーによりツルーイング・ドレッシングできます。

図4.円筒研削盤でのツルーイング ドレッシング法(アーバ法)

図4.円筒研削盤でのツルーイング
ドレッシング法(アーバ法)

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