研削加工において、難削材という言葉をよく耳にしますが、一体どのような意味を持つ言葉なのでしょうか、漠然と研削がしづらい材料という意味で使用していると思いますが、ここで一度整理してみたいと思います。
研削加工における難削性の意味として、以下の事柄をあげることができると考えられます。
1、 単位時間あたりの除去量を大きくできない(加工能率が悪い)。
2、 砥石摩耗が大きい、目つぶれ、或いは目詰まりしやすい(砥石寿命が短い)。
3、 加工精度(形状、面荒さ、表面品質)を良好にできない。
2、 砥石摩耗が大きい、目つぶれ、或いは目詰まりしやすい(砥石寿命が短い)。
3、 加工精度(形状、面荒さ、表面品質)を良好にできない。
これらの現象を生み出すも1因として、材料特性がありますが、材料にも種々の特性がありそれらを分類すると、以下のように分けることができます。
特性 | 材種の例 |
1.熱伝導率が小さい | ステンレス鋼、超耐熱合金、チタン合金 |
2.加工硬化性が大きい | 耐熱鋼、高マンガン鋼、ステンレス鋼 |
3.延性が大きい | 純ニッケル、純銅、純アルミ、純鉄 |
4.熱膨張率が大きい | オーステナイト系ステンレス鋼 、アルミ合金 |
5.アブレッシブ材を含む 複合材料 |
高Siアルミ合金、FRP |
6.高抗張力 | 高張力鋼、ダイス鋼 |
7.高硬度、高脆性 | セラミックス、ガラス、石英、超硬合金、Si単結晶、GaAs |
8.柔軟材 | ゴム、樹脂 |
これらの材料特性が研削にどのように影響するかを次号以降説明していきます。
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