鏡面研磨(ラップ・ポリシング)加工用装置およびツールについて

ラップ盤(ラッピングマシン)を用いたラップ・ポリシング加工用装置(設備)を現在検討されているユーザ様へ

弊社のラップ盤(ラッピングマシン)の販売システム

弊社は「マシン選定」から「加工条件の提案」に至るまで、ラップ・ポリシング加工をトータルコーディネート致します。

 

①テスト加工のご依頼(テスト加工依頼書提出及びワークはユーザ様より御支給)
②テスト加工の検証(ユーザ様「お立ち会い」可能)
③テストデータや加工条件の提出(マシンの使用条件)
④ラッピングマシン・ラップ定盤・ダイヤモンドスラリーその他治具などの選定と見積書提出
⑤オペレータの研修
(※マシンをご注文頂いたユーザ様に限ります)

 

上記内容に沿ってユーザ様のラップ・ポリシング加工のご経験に応じたフォローをさせて頂きます。
※ワーク形状が特殊な場合、治具代については有償となる可能性があります。
●テスト加工依頼書はこちらです。

超精密表面仕上用ラッピングシステムとは

ラッピングシステムは遊離砥粒を用いて、超精密な仕上げ面を生成します。

ラッピングは、ラップ定盤と呼ばれる平面の台上に工作物を置き、ラップ定盤と工作物下面間に、砥粒としてラップ剤(ダイヤモンドスラリー)を挟み、工作物に上から圧力を加え摺動させて行う研磨方法です。
ラッピングでは、通常の研削工程に比べ加工能率は低いが、平滑な表面が得られるため仕上げ加工として用いられます。ラップ仕上げは操作が簡単で、精度の高い加工が可能であり、各種ゲージ類や軸受け用ローラ、電子部品などの加工に用いられます。
ラップ剤にルブリカント(工作液)を加えラップ加工を行う湿式ラッピング、ラップ定盤にラップ剤を埋め込み加工する乾式ラッピングがあります。
湿式ラッピングでは砥粒が工作液中を動きながら研磨を行うため、加工量が大きく熱の発生も小さくなります。

湿式ラップ

乾式ラッピングは、ラップ定盤に埋め込まれた砥粒が工作物に対し滑りながら研磨を行うので、加工量は少ないが光沢のある仕上げとなります。

乾式ラップ

■卓上ラッピングマシーンによるラップ加工

ラッピングマシーン

必要な消耗品

1.ダイヤモンドスラリー
S-1313(油性)
S-841(両性・油/水性)
S-4889(水性)
MA(人造単結晶)
NAT(天然)
PC(人造多結晶)
MED(薄)
STD(標準)
STR(ストロング・濃)
EX(エキストラ・超濃)
2.ルブリカント(潤滑油)
OSタイプ(油)
S-4889タイプ(水溶性)
Wタイプ(水溶性)
3.ラップ定盤の管理に必要なもの
①加工上砥粒を固定するためセラミック修正リング
②寸法精度維持のため電着修正リングとゲージユニット
③多量生産(大型あるいは自動化)のための定盤修正フェーシング装置
4.ワークを固定するのに必要なもの
①多量に治具にワークを固定するためボンディングマシーンとワックス
②貼り付け治具の滑り止めマット
③その他、特定の材質や形状により必要となる治具

1)真空チャック(ハイポーラスセラミック)
2)樹脂モールド埋込用治具

5.その他
・ポリシングクロスとクロス貼り付け定盤(アルミ合金、ステンレス鋼)
・ポリシング液
・ウエイト:ワークをラップ定盤に一定圧力で押しつけます。

超精密ラッピングマシーンによるラップ加工

据置型超精密自動ラッピングマシーン<フェーシング装置搭載>

据置型超精密自動ラッピングマシーン<フェーシング装置搭載>

ラッピングマシーンのタイプ別比較について

①フェーシング装置付「据置き型」縦型水冷式(クーリング)タイプ

②「卓上型」タイプ(クーリングユニット無し)

縦型水冷タイプ 卓上タイプ
フェーシング装置について この装置が有ると「定盤の管理(精度と洗浄)」が非常に楽で、生産性が高い。 この装置が無いため「定盤の管理(精度と洗浄)」が難しい。
機械剛性について 卓上タイプと異なり機械剛性が有るので精度も安定する。 卓上で試験片をラップする為のタイプなので、生産ラインで量産した場合の精度安定性は①と比較して良くない。
冷却装置(クーリングシステム)について ラップ加工は発熱が大きい加工方法なので、量産で長時間使用する場合は、温度上昇を抑え、機械精度を安定させるために、クーリングシステムが付いている。 冷却装置が付いていないので、仮に量産ラインで使用すると発熱により、機械温度が上昇し精度が安定しない。
価格と加工可能ワーク寸法について 卓上タイプよりは高価になる。但し、加工可能ワーク寸法範囲は拡大する。 安価。
ワーク寸法が限定される。

ラッピングマシーンの主なオプション及び補助機器の説明

フェーシング装置:機上でラップ定盤を切削修正する装置
クーリングユニット(循環水冷式冷却装置):冷却水を循環させ、定盤温度を一定に保つことで平面度の良い加工物を得ることができます。
ミニマイザー(自動噴霧器):ダイヤモンドスラリーとルブリカントの噴霧時間と供給量をラッピングサイクルに合わせて正確に設定できます。ラップ条件通りにスラリーの供給時間をコントロールできますので、砥粒の過剰供給や不足によるトラブルが発生しません。
オートステイラー(自動攪拌機):ラッピングマシーンの運転中はこの攪拌機が絶えずスラリーを攪拌し続けますので、ダイヤモンドの沈殿を防ぎスラリーの分散性を高めます。
修正リング:ダイヤモンド電着修正リングとセラミック修正リングが有ります。
ダイヤモンド電着修正リングは、迅速にラップ定盤の修正を行うために作られたものです。
セラミック修正リングは、ラップ定盤に噴霧されたスラリーのダイヤモンド砥粒を定盤面に均一にチャージします。ダイヤが効率よく固定砥粒化し、チッピングやスクラッチを防ぎます。
加圧シリンダーユニット:ワークをラップ定盤面に押しつける為の装置。(ウェイトと同様の働き、大きな加圧力を必要とする場合に用います)
ラッピングゲージユニット:ラップ定盤の平面度のチェックに使用します。

手磨き加工

ラップ盤を使用せずに手磨きで鏡面加工を得ることもできます。

手磨き鏡面加工

★必要なツール
1. ダイヤモンドペースト
2. ダイヤモンドリキッド
3. ダイヤモンドスプレー
4. ポリッシングブラシ
5. ラッピングスティック
6. フェルトボブ
ウッドボブ
7. ドレッシングブロック
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