【No.0810-47】『UTE研削砥石検定4級』

『UTE研削砥石検定4級<一般焼成トイシ編>』 主催:株式会社ウエダテクニカルエントリー

問題:次の①から⑳までの(  )に入る適切な語句を解答用紙に記入して下さい。

<試験時間:30分>A.研削砥石の3要素<砥石の定義>1:加工物<ワーク>を削る刃物に相当する。大別するとアルミナ系<A>と炭化珪素系<C>の2系統に分類される。<グレーン> 2:砥粒と砥粒を結合させる接着剤の様なもので、砥石形状を維持し、研削抵抗に対し砥粒を保持する。<ボンド> 3:砥粒と結合剤の間にある空間で、砥粒が削り取った切り屑を一時ためておくチップポケットの役や、研削液を溜めたり、空気の通り道となって発生した熱を冷却する役割もする。<ポアー> B.研削砥石の5要因<砥石の表示>~一般焼成砥石~

 WA  -  46  -  J  -  6  -  V 
1:  2:  3: 4: 5:1:砥粒


 

砥粒の種類と主な用途
種類 記号 化学成分 用途
褐色アルミナ質系研削材 Al23 92%以上 じん性が強く鋼材一般に使用。
白色アルミナ質系研削材 Al23 99%以上 A砥粒より硬いがじん性に劣る劈開性が高いため、高速度鋼や特殊鋼などの仕上げや軽研削。
淡紅色アルミナ質系研削材 Al23 98%以上 合金鋼、工具鋼、焼入鋼材の精密研削、軽研削。
解砕型アルミナ質系研削材 Al23 98.5%以上 合金鋼、工具鋼、焼入鋼材の精密研削。
黒色炭化ケイ素質系研削材 SiC  95%以上 GC砥粒より硬度は劣るが、アルミナ質より硬い。じん性が低いので、鋳鉄、非金属、非鉄金属に適す。
緑色炭化ケイ素質系研削材 SiC  98%以上 劈開性高く、超硬工具や発熱しては困るような加工物の精密研削に適す。

2:粒度


砥粒の大きさを表す単位で、数値が小さいほど砥粒径は大きくなる。 粒度は#<メッシュ>記号をつけて○○番と呼ぶ。#サイズは、砥粒の大きさを分ける際フルイを使用し、1インチ⑬mm中にある の目の数によって表されている。1インチ中に目の数が36あるをちょうど通る砥粒なら、#36番の砥粒ということになる。<グレーンサイズ>

砥粒粒度の表し方
粗 粒 #8,10,12,14,16,20,24,30,36,46,54,60,70,80,90,100,120,150,180,220
微 粉 #240,280,320,360,400,500,600,700,800,1000,1200,1500,2000,2500,3000

3:結合度


結合剤が砥粒を保持する強さ。結合度はアルファベットで26種類に分け、硬さを<A B C…>⇒<…X Y Z>で表す。
⑮⑯は軟と硬のいずれかを( に記入して下さい。
同じ結合剤によって作られている砥石では、同一容積の中にある結合剤の量が多ければ多いほど砥粒と砥粒を結びつける結合度は大きくなり、硬くなる。<グレード> 4:組織


砥石の中に占める砥粒の容積割合を示す。一定の容積の中に砥粒が占める割合が多ければその組織は密であるといい、少なければ粗であるという。<ストラクチャ> 5:結合剤


一般砥石用の結合剤の種類と特徴
結合剤種類 記号 特徴
ビトリファイド
(磁器質)
長石や粘土性の無機物を1300℃ぐらいの高温で焼き固めて砥粒を結合させる。気孔が多く、水、アルカリ、酸、油などにより変化はしない。精密研削をはじめ一般研削に最も使用される。
シリケート
(ケイ酸ソーダ質)
S ケイ酸ソーダ(水ガラス)を主成分にして、600~1000℃で焼き固められたもの。ビトリファイドより結合力は弱いが、研削中にケイ酸ソーダがにじみ出て、潤滑作用をするため、研削熱の発生が小さく工具の刃付け作業や、接触面積の多い平面研削に適している。
シェラック
(天然樹脂)
天然樹脂のシェラックを原料に170℃ぐらいで焼成したもの。結合力は最も弱く重研削には適さない。仕上げ面精度の高い作業に適する。
レジノイド
(人工樹脂質)
ベークライト(石炭酸フォルマリン系)を200℃ぐらいで熟成して作る。ビトリファイドに比べ弾性があり、抗張力が強く高速回転に使える。切断砥石、ロール研削用砥石、鋳バリ取用などに使用される。
ラバー
(ゴム質)
天然や合成ゴムを主体にして、砥粒を煉りこみ、180℃ぐらいで熟成したもの。最も弾性が強く薄物砥石に適している。熱や油に弱く、研削液に注意が必要。

『UTE研削砥石検定4級<超砥粒編>』 主催:株式会社ウエダテクニカルエントリー

問題:次の①から⑳までの(  )に入る適切な語句を解答用紙に記入して下さい。

<試験時間:15分>~超砥粒ホイール~

 CBN  -  170  -  N  -  75  -  B 
1:   2:   3:  4:  5:1:砥粒


超砥粒と呼ばれる砥粒には、<立方晶窒化ホウ素>の二種類がある。これらの超砥粒の選定の目安としては、被削材の種類により以下のようになる。

<グレーン>

ダイヤモンド D 天然ダイヤモンド 鉄系以外の超硬材質の研削
⑨)合金、ガラス、セラミック、
サーメット等>
SD 合成ダイヤモンド
金属被覆した合成ダイヤモンド
CBN
<立方晶窒化ホウ素>
CBN 立方晶窒化ホウ素 鉄系材質の研削
<SKH、SKD、SKS、SUS材等>
CBNC 金属被覆した立方晶窒化ホウ素

2:粒度


一般焼成砥石の砥粒はインゴット<ブロックの様なもの>を割って細かくし、“篩(フルイ)”で選り分けた物で、それに対し超砥粒は多結晶または単一結晶の結晶構造を持った粒子を生成した物。<グレーンサイズ> 3:結合度


結合剤が砥粒を保持する強さ。

H、J、L P、R、T

※一般的な硬度の標示<共通の規格値は無い>

<グレード> 4:


ダイヤモンド・CBNホイールでは砥粒層中に砥粒がどれだけ含まれているかを表す指標として度を用いる。砥粒率が容積%で25%<4.4ct/cm3>を
と定義し、一般的には20~200の範囲で使用される。<コンセントレーション>

集中度<コンセントレーション>
集中度 50 100 150
砥粒の含有量mg/cm3(ct/cm3) 440<2.2> 660<3.3> 880 1,100<5.5> 1,320<6.6>

5:結合剤


超砥粒<ダイヤモンド・CBN>ホイール用の結合剤としては、、レジノイドの他、ボンドと電着がある。<ボンド>

メタル(金属)ボンド 結合剤として、鉄などを用いたホイール。耐熱性、対摩耗性に優れ寿命が長く、寸法精度の維持が出来る。
電着
<自生作用が
電着槽内で、導電性をもつホイール本体の表面にダイヤモンドあるいはCBN砥粒を散布し、ニッケル電気メッキにより砥粒を保持固着したもの。総形研削用ホイールに適している。

『UTE研削砥石検定4級解答用紙』

所属

氏名


<一般焼成トイシ編>
<超砥粒編>
点数       /100

※採点方法:<一般焼成トイシ編>の④~⑧と、<超砥粒編>の①~⑤は4点。
その他は2点で採点し、合計100点とする。2008年9月10月「勉強会」合併号