【No.0406-1】薄板の平面研削における反り対策1

薄板を平面研削するとき反りやすく、また前加工で反りがある品物の場合これを修正することも難しい。
下図は、厚さ1.5mm長さ100mm幅10mmの構造用炭素鋼(S50C)焼き入れ材とステンレス鋼(SUS304)を、WA,CBN,ダイヤモンドの3種類の砥石を用いて、湿式でワンパス研削したときの、反りの傾向を示したものですが、S50Cの焼入材では凸形状に、SUS304では凹形状になりやすい傾向があります。また、砥石切込量が多いと反り量も大きくなる傾向にあります。
砥石種類によっても、反りの程度が変わります。WAはCBNやダイヤモンドに比べて、反りが大きくなる傾向にあり、S50C焼入材ではCBNが反りが小さく、SUS304の場合には、ダイヤモンドが反りが小さくなっております。このことから、反りを小さくするには、一般的な対策の他、

1.前加工の反りの方向をみて、研削により反りを打ち消すように最初に研削する面を決める。例えば

・S50C焼入材の場合、凹面側を先に研削する。
・SUS304では、凸面側を先に研削する。

2.被削材種に応じて研削砥石を選定する。

・S50C焼入材の場合、CBNホイールを使用する。
・SUS304では、ダイヤモンドホイール使用する。
ことが、効果的です。

3.被削材種にかかわらず研削抵抗を小さくする。

被削材が何であれ超砥粒(CBN・ダイヤ)ホイールは切削性を向上させるより、できる限り研削抵抗を小さくする様選定するのが望ましい。

S50C焼入れ材の反りの傾向とSUS304の反りの傾向

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