「標準在庫品」選定用資料

適正砥粒と鋼剤分類

　研削加工を効率よく行うためには、被削材に適合した砥粒を持つ砥石を選ぶことです。とくに難削材の場合、砥粒の選びかたによっては研削加工が不可能になる場合さえあります。
ここにまとめたものは、被削材(非鉄を除く)と砥粒の硬度が上から下に順に高くなっています。
砥粒は、Ａ、ＷＡ、ＰＡ、３２Ａ，Ｃ，ＧＣの順に硬度が高く、靭性はその逆で、ＧＣが最も弱く(脆く)、Ａが最も強くなっています。とくに高硬度材(ＨＲＣ６０以上)の研削には、ＣＢＮダイヤモンド砥粒が多く使われています。ダイヤモンド砥粒は、超硬やセラミックなどの研削に向いています。
鋼　材 主成分
(％)		 鋼　種 適正砥粒
構造用炭素鋼、一般鋼 C=0～0.5
Mn、Si		 SS、Sc、SCK、SBK
STK、STM、SFB		 ＷＡ
低合金中炭素鋼 C=0.2～0.6
Ni、Cr、Si		 SCM、SPC、SPHC
SCｒ、SNCM		 ３２Ａ
低合金高炭素鋼、窒化鋼 C=0.6～1.2
Ni、Cr、Mn		 SUJ、SUP、SK、SKS
SKD-4、5、6、12		 ３２Ａ
オーステナイト系ステンレス鋼
耐熱鋼		 Ni=18
Cr=8
C=0～0.15		 SUS303、304～316
SUH、YAG		 ＧＣ
フェライト系ステンレス C=0～0.2
Cr=13～18
Mo、Ni		 SUS405、430 ＰＡ
マルテンサイト系ステンレス C=0.2～0.4
Cr=17～18
Ni=1～3
Mo		 SUS403、416、420、440
クロム合金鋼 C=１～2.2
Cr=12～14		 SKD-11、1、2(HRC58以上) ＰＡ
高速度鋼 C=１
Cr=d
W、Mo、V、Co		 SKH4、9、51、57(HRC60以上) ３２Ａ
(ＣＢＮ)
鋳鍛鋼 C=１～4 FC、FCC、FCMB、FCMW、RCMP ＧＣ
特殊材料
純金属、インコロイ、インコネル
フェロチック、ハードクロム
耐摩金属		 C=0～2
Fe、Cr、Ni
Co、Mo、Si		 Fe、Fero、Incoloy
Inconel、Nimonic		 ３２Ａ
非鉄金属、チタン
アルミニウム、アルミニウム合金		 Pb、Mg、Cu、Ti、Al ＧＣ
超硬 W、Ti、C D10～50 ＧＣ
(ＤＩＡ)

結合剤(ボンド)の表示説明

「Ｖ」＝ビトリファイド
１) Ｖ…　　　一般研削用
２) ＶＫ…　　一般研削用(荒加工)
３) ＶＳＫ１…一般精密研削用
４) ＶＢＥ…　一般精密研削用

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